群馬県桐生市でお散歩
一昨年、富岡製糸場を訪れた帰りにちょっとだけ寄道した桐生市をお散歩してきました。この街って群馬の片田舎にありながらなぜか時代の最先端を行く街でした。江戸時代から絹織物業が集積し京都の西陣と並び称される程の規模であったこと、その絹織物が衰退し始める昭和後半にはパチンコメーカーの上位3社(平和、三共、西陣)が本社を構えた時代もありました。今となっては絹織物はほぼ壊滅、パチンコメーカーも本社を東京に移転してしまっています。こういう趨勢は京都とよく似ています。(京都はまだ著名なメーカーが頑張っていますが)こちらは大谷石でできたノコギリ屋根の工場跡地。この建物は現在ワインの貯蔵庫となっています。 ノコギリ屋根の工場内部はこのようになっていて、北側から差し込む光で結構明るいです。今では駐車場となっていますが昔は機織り機が並べられていたのでしょう。 京都の西陣では今でも町家兼工場からカシャカシャと自動織機の音が聞こえてきますが、ここ桐生ではそのような音は聞こえてきませんでした。桐生は戦争の際に空襲を受けていないことから昔の建物が結構残っています。まだまだ奥の深い街であると感じています。
そういう絹織物業が盛んであった頃の遺構が街なかに残っています。ノコギリ屋根の工場です。屋根がノコギリ状の三角形になっていて、北側を向いた屋根の面がガラスで工場内に光を差し込ませるという構造。北から差し込む自然な光によって絹織物の色や出来具合を確かめていたとのことです。
木造のノコギリ屋根の工場、今では廃墟となっているようです。
by sam3636sam
| 2015-07-22 22:23
| 旅行